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オーディオ・シアタールーム

自宅建替えを機にBest Listening Spaceをめざす

S邸 オーディオルーム

埼玉県所沢市にお住まいのSさんの旧オーディオルームは2階の6帖を某専門業者に依頼して改装したもので、手狭ながらもAudio Lifeを楽しんでいらっしゃいました。
 
家屋の老朽化に伴い建替えをすることになり、それを機に限りある床面積の中で1階に13帖のスペースを確保して、御近所及び御家族に気兼ねなく音量が出せることと、オーディオ機器の能力を発揮させるための癖の少ない室内音響を目指すことが求められました。
 
ス ピーカーシステムは自作2WAYホーンタイプで、入力系及び増幅系はAccuphaseなどの高級機で構成されているだけでなく、簡易音場測定器 Technics SH-8000を所有されており、室内音響を含めたTotalなSoundにまで関心を寄せていらっしゃることが伺えました。

今回の建物は木造在来工法の2階建住宅です。その前提を踏まえた上で一度目の防音室では叶えられなかった沢山の工夫を施そうと、出来る限りの音響設計のノウハウを取り込むことにしました。

1.部屋のプロポーション

s_cg1. 確保できる部屋の大きさは決まっ ていますので、音響的に最適な部屋のプロポーションにするために間口・奥行き・天井高の検討を行いました。これは、音波の持つ性質上その部屋のプロポー ションによって音(特に低音)に癖が出てしまうのを出来るだけ避けるためです。今回は天井高を2.7メートル確保して天井高:間口:奥 行=1:1.3:1.9という寸法比を採用して部屋のプロポーションを決めました。

s_mosikiz2. 天井高を2.7メートル確保する ため、床は隣室より27センチステップダウンするように設計し、床下地として120ミリの浮きコンクリートを打ちました。(特徴②の断面図をご参照くださ い。)このコンクリートは、土間コンクリートの上に砂利栗石を敷くことによって建物本体と縁を切った上に打ってあります。これにより遮音性能を高めるだけ でなく、スピーカーシステムからの固定振動の伝播による床の面振動を抑え、きれいな響きを作り出す部屋にすることが出来ました。

sagaritenjo3. スピーカー設置場所の上部には下がり天井を設けました。これは、音の吸音と拡散・給排気装置・間接照明と3つの役割を持たせ、またインテリア的にも適度なアクセントになっています。

1.遮音性能の向上

Sさんのお宅は所沢駅から徒歩10分ほどにある住宅街に位置し、1階がオーディオルームとSさんの仕事場、2階には LDKと御両親の寝室があります。北側は3メートルほど離れて赤ちゃんも居るアパート、東側は隣家との壁まで1.5メートルほどしかありません(導入編図 面参照)。そのため、時間に関係なく大きな音でオーディオを楽しむためには、外に対しては勿論、2階に対しても十分な遮音性能を要求されました。
 
そこで、

s_syousai1. 北側・東側の外壁側に関しては3重壁構造としました。
 
外観上の理由により、外壁仕上げ材は厚さ12ミリのサイディングに決定されていました。遮音性能上やや難のある部材のた め、外に面する壁はさらに遮音壁を追加してサイディング壁とあわせて3重構造にしました。これにより静かな住宅街という立地条件を考えても十分な遮音性能 を得ることが出来ました。

tategu2. 窓は空気層を広く取るため出窓とし、その内側には当社オリジナルの木製開き窓を取り付け、遮音上不利な開口部においても十分な遮音性能を得られるようにしました。

humidai3. 隣室と接する南側・西側の壁は2重壁構造としました。また、ドアは防音ドアを2重にして、開口部の遮音を強化することにより、隣室に対する遮音だけでなく2階への音の廻り込みも最大限抑えることにしました。

このような工夫により、遮音性能を確保しつつ、比較的大きな窓や高い天井を確保することが出来ました。

3.電源の強化

今回新しくオーディオルームを作るにあたり、氏の所有するオーディオ機器の持つ性能をさらに引き出そうという目的で電源 を強化することにしました。オーディオ雑誌やオーディオ関係のHPでも、電源に関してはさまざまな議論がなされており、どれが一番いいのかと言うのは人そ れぞれ好みもあり一概には言えません。そこで、打合せを重ねて以下のような工夫をしました。

1. 主分電盤からオーディオ専用の子 分電盤に電源を供給し、オーディオ専用に4回路の電源を確保しました。これは、トランスを通したり、そのまま供給したりと電源により音がどう変わるかを確 かめながら「一番好きな音を出す電源」を探していただきたいと思ったからです。また、今回は主分電盤→子分電盤→(トランス→)コンセント間の配線は普通 使われるFケーブルでなく、もっと太いCV8ケーブルを用いて配線しています。

bundenban2. 4回路のうちの2回路は、電源の安定した供給を目的としてオヤイデ電気のステップダウントランスで200Vから100Vに落としてからそれぞれアナログ用機器・デジタル用機器用コンセントへ接続しています。残りの1回路は100Vで直接電源を供給し、残りの1回路は将来用の予備になっています。

concent0013. コンセントはホスピタルグレード コンセントを使っています。ホスピタルグレードとは文字通り医療用に使われるコンセントで、患者さんの生命を守る機器を使用するためのコンセントです。プ ラグが抜けにくくなっていてプラグとの圧着力が強いので、一般のコンセントを使用していたときのプラグ間の低接触や振動を抑えることが出来、音質上有利だ と言われています。また、そのコンセントはA.E.オリジナルの無垢材のプレートに固定しています。

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これらの工夫により、Sさんにとって一番好きな音を探すお手伝いができればと思います。

4.その他、石貼り・オーディオラック

syoumen今回スピーカーを置く場所は御影石を敷くことにしました。御影石は硬度比重が高く、音の振動の伝わりを抑えるのでオー ディオボードとしてよく使用されています。今回は浮きコンクリート下地の上に40センチ角の御影石を部屋の奥から1.2メートル敷き詰めて、フローリング との境は少し隙間を開けています。これによりリスニングポイント側への振動の伝播を遮断し、オーディオ本来の持つクリアな音を出せるよう工夫しました。 

rack_bSさんは膨大なCD,LPを所有されており、その収納も容易ではありません。今回、その膨大な量のソフトを将来増える分も加味して十分収納できる造り付けの家具を作ることにしました。打合せを重ね、十分な収納量を持ち、丈夫でしかも圧迫感の無いソフトラックを作りました。

rack_m

rack_s

audiorack_smallSさんの持つオーディオを置くラックもオリジナルで製作しました。比重の大きな板厚30~40ミリの無垢材を使用し、ワックスで磨きをかけたシンプルな作りですが、その無垢の重厚感はAccuphaseはじめ高級なオーディオ群を引き立たせていると思います。

以上、大きな特徴をかきましたが、防音室だからと言って遮音性能だけよければいいというのではなく、室内音響やインテリアにも最大限目を配り、これから先Sさんが歩んでいかれるAudio Lifeに大きな可能性を加えることが出来たのではないかと思います。

5.遮音測定

gurafu外壁側 :D’-60等級 北側・東側とも十分な遮音性能が得られています。
 
南側隣室:D-46 ドアがあることを考えると十分な遮音性能です。またこの部屋はSさん御自身のお部屋なので問題ありません。
 

2階和室 :D-65 御両親の寝室にあたりますが十分な遮音性能が得られました。当社では保障する遮音性能を数値で契約前に御説明し、防音工事後に遮音測定とその結果の御報告を必ず行っています。今回も問題ない遮音性能が得られました。
 

6.残響時間測定

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音楽を演奏・聴取する部屋にとって、その響きは遮音性能と同様大きな意味を持ちます。
今回作ったオーディオルームについて、(株)日本オーディオ製レスポンスチェッカーRC-1を用いて残響時間を計測し部屋の吸音率を算出しました。
それによると500Hzにおける残響時間は0.21秒、吸音率0.35と言う結果が得られました。
数値的にかなりデッドな部屋になったこの結果は、当初設計段階で計算していた吸音率よりもかなり高い結果でした。原因としては今回製作したソフト棚に収納した書籍・CD・LPなど大量のソフト類が予想以上に大きな吸音力を持っていた結果ではないかと考えています。

7.図面

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8.写真

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コメント

オーナーのコメント
 
はじめに
 
新しいリスニングルームを実現させるにあたっての最重要事項は設計・施工の依頼先でした。心当たりは二三ありましたが、 今一つ納得できないものがあり決めかねていました。そんな時ネット検索で巡り合ったのがアコースティックエンジニアリング(以下AEと略)。ウェブサイト を一通り見て「これは他とは違うな」と強く印象づけられ、早速電話してみると明るく明解な反応が返ってきました。この時点で私の心は既に決まったも同然。 話はとんとん拍子に進み、まさに「夢のリスニングルーム」が誕生したわけです。もちろん、ここに至るまでには当然ながらトラブルの連続でしたが、今となっ てはすべてが懐かしい思い出です。何しろ、半ば諦めかけていた「いつでも周囲に気兼ねなく大音量で音楽を聴ける部屋」が実現したのですから。それは予想以 上の結果だったのです。
 
それでは、少々長くなりますが、詳細編の項目別にコメントさせていただきます。

 
1.室内音響について
 
以前の小さな防音室では部屋の寸法比に問題があったようで、リスニングポイントで50Hz近辺に強烈なピークがあり、ソ フトによっては圧迫感があって聴きづらくなることがありました(注1)。それ故今回は同じ轍は踏むまいと事前に書籍などで勉強し、定在波の悪影響を最小限 にする「ベターな寸法比」があることを知りました。その点AEは抜かりなく、こちらのほぼ希望通りの寸法比(出来れば1:1.3:1.8としたかったので すが奥行を優先して1.9で妥協しました)での設計となったわけです。特に天井高を出来るだけ高く取りたかったので、実現可能な範囲の中2.7mを確保で きたのは嬉しい限りです。また、床については建物基礎の防湿コンクリート上に敷いた砂利栗石の上にコンクリート床を打ち、その上にスピーカー設置側は御影 石を、リスニング側はフローリング材を貼るという構造になっています。しかも、砂利栗石とコンクリート床ともにスピーカー側とリスニング側とを絶縁すると いう、まさに至れり尽せりの壺を押さえた設計で大いに納得させられます。
 
さてその結果、低域の癖の少ない部屋が出来たかというと、始めからケチをつけるようで恐縮ですが、これがなかなかのクセ モノ(笑)!旧防音室のような50Hz近辺のピークは出ませんが、ソフトによってはリスニングポイントで聴感上100Hz近辺にピークが出るんですね。特 にアコースティックベースで出やすい。むしろ旧防音室の方が重低音域の癖は別として、フラットで癖の少ないベース音を聴けましたから。これはアコベの質感 には強いこだわりを持つ者としては正直ショックでした。更には、現用ASW(注2)をスピーカー後方の左右コーナーに設置すると100Hz近辺のブーミン グ感がより強調されることもわかりました。ただ、AEで計測した伝送特性グラフ上では100Hzのレベルは高いのですが、ピークと言えるほどではないのが 不思議。結局のところ、旧防音室のリスニングポイント特性(50Hz高く100Hz低い)と全く逆の低域特性となってしまったわけです。うーん…フラット にするのは難しい…。AEからの最初の提案通りに、もっと低域を吸音する音響設計とすれば良かったのかもしれません。
 
もっとも、100Hz近辺の盛り上がりはすべてに悪いわけではありません。フュージョン・ロック・ポップス系の音楽には むしろ好ましいかもしれない。ただアコースティックなジャズには残念ながらつらいことが多いですね。しかしながら、低域の癖の全く出ない部屋というのは現 実的には不可能なのではないか?どんな形状であれ閉鎖された空間で音を出せば定在波は発生すると言われますし、現にこの防音室でも音を出しながら室内を歩 き回ると、特に低域で音はガラガラ変化します。つまり「ベターな部屋寸法比はあってもベストは無い」ということかもしれません。いずれにせよ低域処理は難 しい面が多く、何か良い方法はないものかと思います。グラフィックイコライザーを導入するという手もありますが、電気的な補正で果してうまく行くのかどう か…。
 
今まで主に室内音響上の問題点を述べましたが、それ以外は、実は、良いことだらけなんです!
 
まず、これは言うまでもないことですが、部屋が広くなったことで左右のスピーカー間隔がある程度取れること。床の強度が 遥かに向上したことでスピーカーのぐらつきをゼロにできること。これらにより音の立ち上がりがしっかりとして定位が明確になり、録音の仕掛けが以前にも増 して良くわかるようになりました。そして何よりも驚いたのは、オーディオ機器が全く変わっていないにもかかわらず情報量が増えたこと!これは前記の構造上 の利点や後述する電源等によるところもあるのでしょうが、最大の原因は基本的な室内音響設計を「ライブ」にしたことにあると思います。ライブに設計したと いっても、結果的には収納したソフト類によりむしろデッドになってしまった(測定結果②参照) わけですが、それでも旧防音室よりは明らかに反射性が強い。前の防音室は中高音域が極端にデッドで、耳に刺激的な音は出にくい反面、ソフトによっては艶が 乗らず素っ気ない音になったり、教会録音のCDを聴いても教会で録音された雰囲気があまり出ない等の問題がありました。ところがこのCDをこの部屋で聴く と、なななんと…教会の雰囲気がバッチリ出るではありませんか!これは一体どういうことなのか…としばらくは喜びつつも悩んでしまったくらい。これはもう
 
「極端にデッドな部屋は必要な情報までも吸い取ってしまう」
 
と言って良いと思います。室内音響の重要性を心底痛感させられた出来事でした。もちろん、部屋の容積が旧防音室の約 2.8倍となり、リスニングポイントとスピーカーとの距離がある程度取れることも効いているとは思います。「室内音響はライブに設計しておく方が良い」と いうのはAE鈴木社長の持論であるわけですが、素直に従って本当に良かったです。

 
2.遮音性能について
 

今回の最重要事項で、「深夜12時頃まで周囲に気兼ねなく大音量で音楽を聴ける部屋」というのが長年の夢だったわけです。旧防音室ではせいぜい夜10時く らいまでが限度でしたし、音量面でも制約がありました。AEからの説明段階では希望する遮音性能が得られるとのことでしたが、設計・施工が進むにつれ、構 造や材料が意外にシンプルなので「これで大丈夫なんだろうか」と不安になったことも事実です。むしろ旧防音室の方が壁材の重量はありましたし。完成後に 「音響測定報告書」をいただいて、「今まで当社で造ったオーディオルームとしては最高レベルの遮音性能が得られた」とのお話を伺っても、実際に音を出して 確認するまでは何となく不安が頭をかすめていました。測定には私も立ち会いましたが、何しろ110dB前後の極大音量でテスト信号を出すわけですから、家 の外でも2階でも低域・中域の音はっきり聞えるわけです。もちろん、110dBの極大音量で音楽を聴くことなど実際にはあり得ませんし、屋外や室内の暗騒 音の問題もあり、この位の音量でなければ測定にならないわけですが。そして完成後、ソフトの収納・オーディオ機器のセッティングから音出しまで約1ヵ月か かり、ようやく遮音性能をチェックしてみると…
 
「想像以上の遮音性能にビックリ!」
 
でした。何しろ深夜1時頃、防音室内で通常よりも音量を上げて直上の2階台所で聴いてみると、冷蔵庫の運転音よりも小さ な中低音域の音が多少聞える程度なんです。ということは3重構造壁で遮られる屋外でも同程度なはずですし、防音室とは距離の離れている2階の寝室(注3) ではゼロといっても良い。これは凄い!これは完璧だ!その気になれば24時間大音量で聴けるぞ!ってなわけで、大満足の結果となったわけです。もっとも 「大音量」といっても人それぞれで、鈴木さんに言わせれば私のは大音量とは言えないそうですが(笑)。自分としては、定位が崩れたり奥行感が浅く感じられ るまで音量を上げたくはないですし、音量は音楽のジャンル・楽器等で変わってきますから。恐らくはffでせいぜい90~95dB程度ではないでしょうか。 つまりこのくらいの音量であれば、24時間リスニングが可能ということですね。もっとも、あまり遅くまで聴いていると身体に良くないので、深夜12時頃ま でにしています。
 
一つ意外だったのは、「防音室内の音は漏れにくいが2階の物音は割と聞こえやすい」ということ。2Fにある洗濯機の運転 音がブーンと聞えたりします。これは室内が静かでS/N比が非常に高いことによるのでしょう。もちろん、音楽を聴く時はほとんど気になりませんし、リスニ ングタイムに洗濯機を回すことはまず無いので問題ありません。また、2F水回りの排水音が僅かに聞える可能性があるという点も、鈴木さんのアドバイスに よって施された対策が功を奏してか全く問題なしです。
 
3.
電源について
 
せっかく新たにリスニングルームを造るのですから、部屋の電源もある程度充実させることにしました。以下3種類の電源についての印象です。
 
[オヤイデのステップダウントランス(200V→100V)経由(配線ケーブルCV8・ホスピタルグレードコンセント)]
鈴木さんの薦めもあって最も期待していましたが、残念ながら音は今いち。歪感の少ない滑らかな音で情報量も多いのですが、如何せん低域のエネルギー感と分 解能が劣化してしまいます。この特徴はオーディオ機器の内の一つでもこのコンセントに接続するだけで現われます。また、耳につく音を和らげてくれる傾向も あり、デリケートな表現力を優先したい音楽には向いていると思います。しかしながら、ステップダウントランスを桁が違うような高級品に交換すれば、低域の 不満は解消されるかもしれません。いずれ可能であれば試してみたいものですね。ちなみに、設置したコンセントの数はコイツが一番多かったりします…。ガ クッ…。もっともビジュアル系にはとりあえず使っていますし、アナログプレーヤーにも使えるはずです。
 
[100Vダイレクト(配線ケーブルCV8・ホスピタルグレードコンセント)]
これはパワフルでエネルギッシュ!低域の力感・解像力ともにしっかりして、艶も良く乗ります。情報量もトランス経由に負けません。AEの西村さんいわく 「とんがった音」。これはうまい表現。そのかわり耳にきつい音もそのまま出してくるし、音量を上げるとソフトによってはやかましくなることもありますね。 現用は当然ながらこちらです。
 
[通常コンセント(家の分電盤からFケーブルで配線された普通のコンセント)]
これが意外に良いのです。少なくともトランス経由よりは低域がしっかりしている。要するに、中途半端なことはするなという教訓か…。ちなみに、鈴木さんいわく「聴きやすい、懐かしい音」。
 
ホスピタルグレードコンセントについては、オーディオファイルにとっては既に半ば常識と化しているので、特にコメントの 必要もないでしょう。使用しているものは松下の普及品です。高級品は後の楽しみですね。また、無垢材のプレートは遮音に悪影響が出ないように気を使ってい ただいた結果です。
 
4.その他
 

◇御影石
床の強度・デザインともに文句なしですが、一枚毎の微妙な段差は避けられずフラットにはなりません。そのため、SPセッティング用の木製スペーサーを用意していただいたので大いに助かりました。
 
◇ソフトラック
色々とトラブルもありましたが、据付け式にして正解でした。将来的にはこれでも容量不足か…。できればソフトを収納する前に音出しをして、ライブな部屋で の音の響き方を味わってみたかったのですが、現実的には不可能でした。
 
◇オーディオラック
始めはその仕上がりのラフさに正直違和感を覚えましたが、慣れてくるとこれならではの味わいがあり親しみを持てるようになりました。しかもCPバツグン!? ただし、無垢板の反りは凄い!
 
おわりに
 

それにしても、よくまあこんな立派なリスニングルームが出来たものだと、今更ながら感心してしまいます。つい1年ほど前 には考えもしなかったのに…。人生わからないものですね。私は若い頃から現在に至るまでドイツECMレーベルの音楽を中心に聴き続けてきました。振り返っ てみれば、もしもECMに出会わなければオーディオに夢中になることも無かったでしょうし、AEに防音室を依頼することも無かった。1976年晩秋、1枚 のレコードRalph Towner / Gary Burton “Matchbook” (ECM1056)に出会ったことが私の人生を変えてしまったわけです。そう、音楽とはそれほどの強い力を持っているものなのですね。音楽は素晴らしい! そして…恐ろしい!そして、良い音で好きな音楽を聴くことは何物にも代えられない喜びなのです。最後に、鈴木さん、西村さんを始めアコースティックエンジ ニアリングの皆様には大変お世話になりました。ありがとうございました。今後ともよろしくお願い致します。
 
<注釈>

 
 

注1: 旧防音室は6畳間に防音工事を施したため約 4.7畳と極端に狭く、リスニングポイントを壁際に取らざるを得ませんでした。そのため50Hz近辺のピークが強く感じられたわけです。逆に部屋中央付近 では50Hzは極端なディップとなり、低音域の抜けは良いが量感や底力が出ない鳴り方になってしまいました。部屋の寸法比を誤るとこのような結果となるわ けです。
注2: アコースティック・スーパー・ウーハ―の略。開 発は日立。故長岡鉄男先生がその昔設計し、一時は使用されていたこともあるもの。先生はすぐにより高性能のDRW(ダブルレゾナンス・ウーハー)を製作さ れたため、不要になった本機を裏庭におっぽり出された!とか。私の方は78年に自作して以来SPユニットを一度交換したのみで今も現役です。エンクロー ジャーはバスレフと密閉箱を組み合わせたトールボーイ型で、バスレフ側のダクトを利用して超低音域を再生。中高音域は通常電気フィルターを使わずに音響 フィルター(密閉側)によって遮断する構造となっています。それゆえ軽快で反応の速い音が魅力。ユニットは8インチ(20cm)ウーハ―ですが25Hzま ではそこそこ出ますし、20Hzもレベルは下がりますが再生できます。もっとも15インチウーハー使用者には無縁のものですが。この部屋ではさすがに中高 音の漏れが気になるので、現在は重低音域専用チャンネルディバイダーによって80Hz以上をカットしています。こんなものを未だに使っているのは地球上で 私だけ?
注3: 家の間取については、防音室と2階和室(寝室)との距離が取れるよう、自分で考えた案を建設会社に採用してもらいました。結果は上記のように正解でした。

 

 

 

 

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